科・属名:モチノキ科モチノキ属イヌツゲ種
学名:Ilex crenata
別名・和名など:
原産地・分布域:日本(本州ー九州、済州島)
高さなど:2-6m、まれに10m以上
花の色:淡黄白色(クリーム色)
植物のタイプ:常緑小高木
開花期:5-6月
特徴など:本州から九州の山地の岩場や、林縁などで見かけますが、庭木として優秀なため近所でも良く見かけます。
撮影日、場所:2017/05/24-29奈良県生駒郡の山、団地の庭木
栽培が容易で刈り込みにも強くトピアリーに適しているからでしょう。
「ツゲ」と名前が付いていますが、ツゲはツゲ科でイヌツゲはモチノキ科で全く異なる植物です。
ツゲは、成長が遅く、硬く、強度のある性質のため、印鑑、将棋の駒、櫛、算盤の珠などの材料として用いられる高級木材です。
それに比べ、イヌツゲは、葉の形などがツゲに似ていますが、成長が早く木材としてはツゲより劣るところから「イヌ」が付いています。
ツゲとイヌツゲの見分けるポイントは「葉」で、ツゲは対生、イヌツゲは互生です。
イヌツゲは、良く枝分かれし、枝葉が密生します。
雌雄異株です。
本年枝の葉腋に、花径約4mm程の淡黄白色(クリーム色)の小さな花が付き、雄花は散形花序に2-6個、雌花は1個づつ付きます。即ち雄花はまとまって咲くので目立ちます。
花弁、萼片、雄蕊とも4個で、花弁は卵円形です。
雄花には完全な雄蕊と退化した雌蕊が有ります。
雌花には半球状の雌蕊と退化した小さな雄蕊が4個有ります。
子房は緑色で半球状、柱頭は4裂しています。
本年枝は緑色で稜が有り、細毛が有ります。
葉は、互生で、長さ1.5-3cmの楕円形又は長楕円形で、厚みが有る革質で艶があり、縁には浅い鋸歯があり、両面とも無毛です。
葉裏には腺点があり、葉脈は不明瞭です。
葉柄は、長さ1-3mmで細毛が有ります。
樹皮は灰褐色ー灰黒色で皮目が多い。
果実は、核果で、果径6-7mmの球状で、秋、黒色に熟します。
イヌツゲの変種として、マメイヌツゲなどがあります。
新規作成日:2017/05/31
最新更新日:2017/05/31
関西の毎日サンデーの男より(2015/05執筆開始)